【個性がわかる】グローバル人材の面接術

みなさん、こんにちは!
GEUのひゅーこと、越本です。

私は主に、海外大学との渉外業務、xseeds Hub(※1)ご利用企業様のアカウント担当、チームの制度やプロセス策定などビジネスサイドをメイン業務としています。さらに、候補者(学生)の面接力向上のための施策や仕組みづくり、面接練習なども担当しています。
※1 海外理系トップ大学限定 採用選考プラットフォーム「xseeds Hub」

先日、ある企業の人事様から選考会で「学生の個性や人間性がわかりにくかった」というお言葉を頂くことがありました。
面接の様子を観察してみると、たしかに。
候補者の回答は同じようなものが続き、比べるのが難しいかもしれません。
同時に私からすると、「あ!そこもっと深堀りしたらいいのに」とか「面白い考え方をしていそうだな」と感じるやりとりもありました。
面接でよく聞かれていらっしゃったことは下記のような質問になります。

  • あなたの夢はなんですか?
  • あなたの趣味はなんですか?
  • なぜ日本で働きたいと思っていますか?
  • 日本で何年働きたいですか?

面接では、どれもよく聞かれる一般的な質問です。
故に、候補者の回答も一般的な模範解答になる傾向があり、たしかに個性がみえる回答とは言い難かったかもしれません。
候補者も日本の就活プロセス(自己分析、企業分析、ESなど)を理解した上で、導き出した回答なので熱意を感じる一方で、それが裏目にでてしまっているな という感覚を持ちました。
人は、質問者との相対的な立場、シチュエーションに合わせて、回答をあわせてしまう潜在的な傾向があります。これが回答のテンプレ化につながる大きな要因だと私は考えています。つまり、質問者の欲しいであろう(評価するであろう)回答を推測し、そこに当てはめようとした結果、同じような回答が続いてしまったということですね。
そこで今回は、グローバル人材を面接する際に、同様の印象を持たれた方向けに、少しでもお役に立てるようなテーマを選びました。
今回のテーマは、ずばりこちらです。

「候補者の人間性がわかる質問」

本記事は「このような回答をする人はこういった傾向がある」というものを断定するものではありません。
様々な回答が想定され、候補者の人たちがのびのびと話すことができるので人柄(人間性)がわかりやすいというのが狙いです。
また人間性を知るだけでなく、面接を和やかにすすめる上での序盤のアイスブレイクにもご活用いただけるかと思いますので、ぜひご参考ください。

グローバル人材との面接の心得

質問例をご紹介する前に、グローバル人材の面接における注意点を2点お伝えします。

回答への深堀り

どの質問にも共通していえることですが、

必ず回答に対して理由やその考えに至った経緯などを深堀り

して聞くようにしてください。
日本人との面接では、そこまで深堀りしなくとも、候補者が話してくれることが多いと思います。これは、その候補者が日本の就職活動に対し一定以上の理解があるため、出題者の意図を察して話すことが染み付いているからです。
しかし海外では、日本の就活プロセス(自己分析、企業分析、ESなど)は一般的ではないため、質問に対し回答のみ(それを支える根拠や理由などがない)という場合がございます。
これは、言語的障壁ではなく、就職活動における文化の違いや母国で受けた言語技術に由来しています。ですから候補者の回答に言葉が足らない場合でも、能力や適正がないとすぐに判断せず、意識的に深堀りをするようにしてみましょう。
下記が、たまに発生する回答のみ(根拠が不足している)の例を挙げてみました。

例:あなたの長所はなんですか?

■グローバル人材
 「私の長所は、ポジティブ思考です。」

■日本人
 「私の長所は、ポジティブ思考です。
  学生時代、サッカーをやっていた経験から、この強みの大切さを学びました。
  〜〜(背景、原体験の説明)。
  〜〜。
  今後もこの強みを活かしていきたいものです。」

◆考察
どちらも、質問と回答は一致しています。
日本人の場合、この質問の意図を理解し、かつ自己PRの意識が働いているので情報量に違いがでます。

各質問のパターン

本日ご紹介する質問例も万能ではなく、候補者によってはテンプレ回答がでてきたり、そもそも回答がでてこない ということが発生する可能性は十分にあります。
そのようなときのために、前提条件や伝え方に少し変化を加えるような引き出しがあると重宝します。ベースの質問を準備しつつ、候補者の特性や回答に合わせて変化をつけることで、より候補者を知る近道になります。

例:あなたの好きな食べ物はなんですか?
  死ぬ前に食べたい物はなんですか?

上記は、ともに「食べ物」に関する質問で、どちらの回答にも「好き」という要素が存在します。しかし、これらの質問の回答には、ときおり違いがでます。
これからご紹介する例には、「質問のコツ」として変化のパターンも合わせてご紹介してますので、ぜひ参考にしてください。
それでは、このポイントをご理解いただいた上でいくつか例をご紹介致します。

質問例

未来に関する質問

未来に関しての質問として面接で一般的なのは「あなたの夢はなんですか?」だと思います。一般的に、この質問で採用担当者が知りたいことは主に下記ではないでしょうか。

  • 将来、どんなことをやりたいのか?(未来の志向性)
  • それが、自社で実現可能か?(企業研究の深度≒やる気)
  • そのためのプランをどう考えているか?(計画性)
  • そのプランはどれだけ具体的か(やる気)

この類の質問は、日本での就活では高確率で聞く質問だと思います。
(実際、私も日本人の面接では結構聞きます)
たしかに、これは日本人には有効かもしれません。
内容そのものはもちろんですが、自社での実現可能性が高い内容であれば、「入念な企業研究をしてこの面接に向けた準備をしてきた」ということがわかり、志望度を推し量ることができます。
また、回答が貴社の求める人物像に一致していれば「面接官の意図を察して回答を用意する」というコミュニケーション能力の側面も測ることができるかもしれません。
しかし一方で、就活プロセスが日本と違う国の場合、回答がテンプレ化してしまう可能性をはらんでいます。
想定されるテンプレ回答は以下の通りです。

「私は、将来●●●になりたいです」
 ※●●●:BrSE / テックリード / プロジェクトリーダー / 一流のエンジニア …

「夢」と一言で言っても大きくわけると4つの視点があります。

  • Being:なりたい人物像(人間性、在り方)
  • Giving:誰のどんなところに貢献したいか(価値を与えたいか)
  • Having:何を得たいのか(モノ、経験、環境、ライフスタイル、名声など)
  • Doing:やりたいこと、挑戦したいこと(上記3つを実現するための施策である必要はない)

これらの要素のどの部分を知りたいのかによって、質問の仕方を変えたり、条件などを追加して、回答の方向性を限定し、知りたい内容を引き出せるようにします。

例1)「あなたが死ぬまでにやってみたいことはなんですか?」

【コツ】

  •  ●年後死ぬ運命だとしたら
  •  仕事に関わるものでなくても構いません
  •  予算を気にする必要はありません

この質問で、候補者の未来への考え、特に「やってみたいこと」を探ります。
狙いは「仕事でなりたいポジション」という枠からはみ出すような問いにしてあげることです。冒頭で説明させていただいたコツですね。

強く願うものから、できたらいいなと思っていることまで条件の設定で引き出せることと思います。

例2)「この人のようになりたい と思う人はいますか?」

【コツ】

  • 歴史上の人や、アニメのキャラクターでもOKという条件追加
  • あなたの身近な人でという条件追加
  • 一緒に働きたいと思う人 / 上司だったらいいなと思う人 / 影響を与えた人に置き換えてもOK

これは、夢の要素の1つ、Being(なりたい人物像)についてアプローチする質問です。
候補者の将来像を知ることは、候補者の理解につながるのではないでしょうか。
※厚生労働省では「採用選考では応募者の思想・心情に関わる内容で、選考の合否を決めるのは差別につながるからすべきではない」としています。本質問は、あくまでも候補者の考えを知ることを目的にしており、その回答で採用判断をすることを推奨しているわけではないのでご留意ください。
※厚生労働省:公正な採用選考の基本

しかし、日本の就活プロセスを経験していない候補者の場合、この手の質問に対してすぐに答えが出せない人もいるでしょう。そういった場合は、「歴史上の人」や「アニメやマンガのキャラクター」「身近な人(家族、友人、先輩、後輩)」という付帯条件もつけることで、直感的に回答ができるように工夫をすると良いでしょう。
また、これに派生して「一緒に働きたいと思う人」「上司だったらいいなと思う人」などいくつかのバリエーションをもたせても面白いかと思います。

例3)「今後、努力したいことはありますか?」

【コツ】

  • 現在 → 今後 に変える
  • 挑戦 → 努力 に変える

これも上記の質問に似た効果ですが、「挑戦」という要素をいれることで、「興味」や「なりたい自分」に関する情報にアプローチできます。この質問方法で、回答が「スカイダイビング」や「世界一周」のようにしたいことが回答で来る場合は、「挑戦」を「努力」に変えてみましょう。こうすることで、候補者の現在の問題意識(課題感)に触れることができます。
「短所はなんですか?」の類似質問になりますが、人によってはこちらの方が候補者の考え方にアプローチできることもあるはずです。

価値観・興味に関する質問

例4)「今、●●●USDのお金がもらえるなら、あなたは何に使いますか?」

【コツ】

  • 金額感を変える

お金の使い方で人間性を知る質問です。
金額感を変えることで、回答も変わってきます。大きな金額感であればあるほど根底にある「価値観」や社会や自身に対して感じる「課題」に関連した内容に触れられるかもしれません。

例5)「休日は何をしていますか?」

【コツ】

  • 特になし

上記のお金の例と同様に、候補者の性格がわかりやすい質問です。
お金とともに時間も有限であり、その使い方を知ることで普段の行動特性やライフスタイル、価値観を知るきっかけになることがあります。
面接ではよく自己紹介の部分で趣味を話す候補者が多いと思います。
しかし、趣味って結構持ってない人も多いと思います。(試しに周りの方に趣味を聞いてみると実感するかもしれません)
その結果、たいして興味もないのに面接のためにはめてくる回答も多いので参考にならないこともあります。また逆に、これって趣味って呼べるレベルなんだろうか?と心理的ブレーキが発生し回答として出てこないこともあるかと思います。
もし趣味を深堀りして、回答がピンとこなかったら、この質問をしてみても良いかもしれません。

例6)誰と一緒にいると楽しいですか?

【コツ】

  • 楽しい / 刺激をもらえる

この質問も、学生の現在の興味にアプローチできる質問になるかと思います。
自身が癒やし、興奮、刺激などをもらえる要素を、人というアプローチから質問します。

例7)「いままで読んだもので、最も好きな本はなんですか?」

【コツ】

  • 絵本や漫画でもOKと伝える
  • 好きな / 感動した / 驚いた などに変える
  • 今 / 高校時代 / 中学時代 などに変える

映画や本などについての質問は、思想がや性格を知る上で有効です。
回答のテンプレ化を防ぐためにも、絵本や漫画、雑誌など選択肢を広げるように伝えてください。また、今と昔で違う という質問がでたときに備えて、時制も指定してあげると良いでしょう。この質問において、深堀りはマストです。理由だけでなく、その本に至ったきっかけや、読んだ後の変化などにも注目して深堀りすると興味深いものが聞けるかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、グローバル人材の面接の心得や、人間性がわかる具体的な質問例についてお届けしました。
質問自体はトリッキーでも目新しいものでもないと思いますが、実は意外と使えるものも多かったりします。ただ、全ての候補者に対して有効か と言われれば、それもケースバイケースです。候補者と行われる会話のキャッチボールは、当人同士で様々な形に変化します。大切なのは、深堀りを怠らないこと、状況に応じて組み合わせや条件を変える工夫をしてみることです。
和やかな空気感を作れれば、自然と会話のテンポも上がりお互いを良く知れる機会にできるはず。ぜひお試しくださいね♪

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