Xin chào các bạn(こんにちはみなさん)!ご覧いただき、ありがとうございます。
実際に教壇に立ち授業をしているSun*の教師が各大学の魅力を発信していくプロジェクトをスタートしました!
その名も
【ここが魅力!私たちの大学紹介Project】
私たちSun*がベトナム国内で日本語教育・IT教育を提供している大学は全部で4大学あります。その中で今回取り上げるのは、ベトナム国家大学ハノイ校(Vietnam National University 略称:VNU)の傘下である工科大学(Hanoi University of Engineering and Technology 略称:UET)。実はVNUという略称はベトナム国家大学全体を指しており、その傘下である工科大学はUETと呼ばれています。(以下、この記事ではUETと記載)
他大学と比べたUETの魅力とは何でしょうか。
教育現場の先生たちから、ここだけでしか聞けない生の声をみなさまにお届けします。
UETとは?
ベトナム国家大学(VNU)ハノイ校の一員である工科大学(UET)は、2017年にSun*との共同プログラム「日本語・ITコース」を設置。
その第一期生(2021年6月卒業見込み)が2020年、初めてのSun* Job Fairに挑戦しました。
コースに登録する学生は一学年40~60名と、Sun*が提携する拠点の中では比較的小規模ですが、以下にご紹介するように、ポテンシャルの高い学生が集まっています。
ベトナム国家大学ハノイ校(UET)は理系トップのハノイ工科大学(HUST)と並ぶ名門大学
1906年に設立されたインドシナ大学の流れをくむベトナム国家大学ハノイ校。
日本における知名度は高くありませんが、ベトナムでは一、二を争う名門大学です。その名門っぷりを見てみましょう。
- 2021年度版のTHE World University Rankingsでは、ベトナムで唯一、1000位以内にランクイン
- 2021年度版のQSアジア大学ランキングでは、ベトナムの大学として最高位となったベトナム国家大学ホーチミン市校(158位)に次ぐ160位
- 2020年度大学入学選抜では、HUSTの日越情報工学部(Sun*がサポートするHEDSPIプログラム実施学部)の合格最低点が27.98点、そしてUETは28.1点
ちなみにベトナム最難関のハノイ医科大学医学部は28.9点でした。
UETはIT教育分野でも高い実績をあげています。
ACM/ICPC国際大学対抗プログラミングコンテスト決勝大会へは2015年~2019年まで5年連続で出場。
過去7回の出場回数はベトナムの大学の中では最多であり、2018年の決勝大会ではベトナムの大学として過去最高の14位/128チームに食い込みました(同大会で東京大学4位、東京工業大学31位)。
<日本語担当のT先生>
実学重視の大学の気風、早くからインターンにも積極参加
実践的な教育を重視するUETの情報工学部では、1年次でも履修科目の40%で実機演習による教育が行われ、ゲーム制作などのプロジェクトに取り組みます。
2年次には60%、3年次には80%の科目が実機演習型の授業となっています。
また、UETでは企業インターンが必修(3単位)となっているため、早い学生は1年次からインターンを始めます。
実際、日本語・ITコースの学生も2年次終了後の夏休みにはクラスの半数がインターンを経験済み。「ハノイのシリコンバレー」と呼ばれるズイタン通りが大学から徒歩圏内とアクセスも良く、IT大手からスタートアップまで大小様々なインターン先が選択可能なため、卒業までに複数のインターンを経験する学生も少なくありません。
学費の安さから、7~8割が地方出身の学生
ベトナム国家大学ハノイ校は全国に2校しかない「国家大学」の一つであり、首相直属の教育機関として予算の優先配分など、政府の手厚い支援の下にあります。
学費も他の大学に比べて1/3~1/2と安いため、経済的に豊かなハノイの学生だけでなく、地方出身の優秀な学生たちも「国家大学」を目指します。
「日本語・ITコース」も学年によって異なりますが、70~80%以上が地方出身の学生で占められています。その多くが教育資源の限られた地方の厳しい環境でたくましく学んで這い上がってきた学生たち。中には少数民族出身者もいます。
まだまだ貧しいベトナムの現実を肌身で知る学生だからこそ、ITの力で社会に貢献できる人材になってほしいと教員一同願っています。
ここからは学生たちの声。トップバッターは2020年6月に卒業し、10月から再生可能エネルギー事業を手掛ける都内のA社で働き始めたチーさんです。
チーさん
チーさんはハノイから西北へ150キロ、北部山岳地帯にあるイエンバイ省の出身。
最近ではムーカンチャイ地区の美しい棚田が新たな観光スポットとして注目されているイエンバイですが、一人当たりGRDPでは全国63省・市のうち58位と、まだまだ貧しい省です。
「うちは農家ですから、父も母も私の勉強のことなど全然関心がありませんでした」というチーさんが一日に8時間も勉強するスーパー小学生になったのは、「近所のお兄さんにおだてられているうちに」だそうです。
高校卒業まで省トップクラスの成績を維持し、医大進学も可能だったチーさんですが、これまた「近所のお兄さんのPCがカッコよかった」という理由で情報工学部へ進学。
そして、初めての都会暮らしに戸惑いながらも1年生の冬、Sun*が日本語・ITコースに先駆けて開講した「夜間日本語クラス」に応募しました。
いわば、UETの日本語・ITコース「0期生」です。
日本で新たな生活をスタートさせたチーさんにインタビューしてみました。
Q. 日本での暮らしはどう? イメージと違ってたこととか、驚いたこととか…。
「まず第一に、道を歩いていても安全なことですね。運転マナーの悪いベトナムでは道路を横断するのも“命がけ”ですから。あと、もう冬なので、とにかく寒いです。寒くて乾燥している。
でも、雪は早く見てみたいですね。服の色もベトナムとは違いますね。私、ベトナムでは赤とか黄色とか、カラフルな服が好きだったんですが、日本人は黒とか茶色とか。
でも、シックで素敵だと思います。日本へ来る前は、日本人ってちょっと近づきにくいイメージがあったんですが、すごく親切でやさしいです。」
Q. 日本で働き始めて、何か目標はできましたか。
「大学にいた頃はまだ具体的なことは考えたことがなかったんです。ただ、自分の専門がITだからIT分野で働きたい、将来は大学で学んだことを生かして社会のために何かちょっとでも貢献できればいいな、と。
でも、会社のビジョンや再生可能エネルギーが秘めた可能性について知るうちに、ハノイのあの汚れた空気を思い出したんです。再生可能エネルギーの利用が広まれば、ベトナムの空もきれいにすることができる。
私は私の学んだことを発揮してその一端を担いたい、今はそう考えています。」
チー先輩に続け! 後輩たち!
クインくん(2年)
日本語クラス「無遅刻・無欠席」記録を更新中のクインくん。日本語のクラスでは前から三列目、真ん中の席がクインくんの指定席です(笑)。
クインくんはハノイから東へ65キロのフンイエン省の出身。古来から教育熱心で知られる地方で、「フンイエンでいい高校に入るのはハノイの大学へ進学するより難しい」という人さえいます。
その高校入試の数学で省トップの成績を取ったのがクインくん。
省でも特に優秀な数人にしか与えられない「優秀学生賞」を過去に何度も受賞しています。クインくんいわく「父も母も僕の将来については“真面目に仕事をして元気に暮らせればそれで十分”というスタンスで、進学や勉強のことでプレッシャーをかけられたことはない」とのことですが、なぜか小さい頃から勉強が好きな子供だったそうです。
そして、高校生の時に買ってもらったPCでPascalに熱中。大学でも大好きなプログラミングの勉強を続けることにしました。
そんなクインくんに、ITスキルを生かして将来作ってみたいものを聞いてみました。
「まず学校の先生の授業準備の負担を軽減できるようなソフトを作りたいです(インタビュアーのT先生、これを聞いて大感激)。
それから求人マッチングアプリです。僕自身、インターン先を探し始めたところなので。あとは、ガン細胞の早期発見を可能にするチップの開発ですね。じつは、最近このVNUでも肺ガン検査用チップの開発に成功したそうなんです。」
ゴックさん(1年)
ゴックさんの出身はハノイから北へ300キロ、中国・広西チワン族自治区と国境を接するカオバン省です。
人口の90%以上が少数民族というカオバン省は、一人当たりGRDPが62/63位とベトナムでも特に開発の遅れた地方。ゴックさんも中学進学のため11歳で親元を離れ(ベトナムは小学校5年、中学校4年)、寄宿舎生活を始めました。
「あのまま地元に残っていたら、私も大学に進学することはなかったと思います。」
村の子供はたとえ高校まで進んでも、大学にまで進学できる子はそのわずか10%だといいます。ゴックさんの家はコメとトウモロコシを作る農家で、ゴックさんも幼い頃から畑仕事を手伝ってきました。
「勉強すれば、お父さん、お母さんのように苦労しなくて済むんだよ」が口癖だったご両親は、ゴックさんのハノイ進学を温かく見守ってくれたそうです。
そのゴックさんがITに興味を持ったのは高校生の「情報」の授業。
「もともと数学が好きだったんです。難しい問題が解けた時の快感は何物にも代えがたいですね。」
UETの日本語・ITコースに入学して3ヶ月。
授業開始後一週間で100個近くの文字を覚えさせられ、一ケ月後にはテキストに漢字も混じり始めました。
多くの学生が日本語・ITコースに入ったことを一度は後悔する時期ですが、じつは、高校時代に少し中国語を勉強したことのあるゴックさん。
「その経験が日本語の勉強にも生きています。ITも日本語も頑張って、絶対日本へ行きたいです。」
こんな頼もしい一言を聞かせてくれました。
コイくん(2年)
「日本語はね、漢字がないと困るんだよ~。ほら、これじゃ読めないでしょ?」と授業を脱線し始めたI先生が黒板に「はははははじょうぶです(母は歯は丈夫です)」と書く。
そこにすかさず「先生、すもももももももものうち、もですね」と合いの手を入れてくれたのが、ハノイ出身のコイくんです。
休み時間にはお母さんが買ってくれた宝物のKindleで日本語のライトノベルを読む「日本語大好き少年」は、2年生ながらも12月の日本語能力試験N1に挑戦。
「日本へ行ってやってみたいこと?そうですね、仕事ももちろんなんですが、日本のゲームを体験してみたいです。
チューニズムとか太鼓の達人みたいな音ゲーは日本が圧倒的に進んでいるので。」
そのコイくんが日本語を独学し始めたのは高校3年生の終わり。
動画やゲームの日本語が理解できるようになりたいと、単語暗記アプリやオンラインツールで勉強を始めたコイくんですが、最近では自分で独学用アプリを作ることもあるそうです。
ITに触れたのは中学生の「情報」の授業。
もともと考えることが好きだったというコイくんは、学校の選抜チームの一員としてハノイ市の学生プログラミング大会に出場するなど、ITへの関心を深めていきました。
最後にお約束の質問を一つ。
「ITスキルを生かして何を作りたいか、ですか。
う~ん、強いて言うならゲームです。AI技術を使って、キャラが進化するようなゲームですね。でも、僕は僕自身のプロダクトにこだわるより、僕の技術を必要としてくれる何か、誰かのために貢献したいというタイプだと思います。」
参照データ
2020年度大学入学選抜における合格最低点(IT教育に強いベトナム北部の有名大学を抜粋)
- ベトナム国家大学 工科大学 情報工学部 28.1
- ハノイ工科大学 日越情報工学部(HEDSPI)27.98
- 郵政通信技術学院(北部校)情報工学部 26.65
- ハノイ工業大学 情報工学部 25.6
- FPT大学 日越ブリッジエンジニア学部 21
- Phenikaa大学 日越情報工学部 19.05
ACM/ICPC国際大学対抗プログラミングコンテスト決勝大会結果一覧
終わりに
今回はベトナム国家大学ハノイ校(Vietnam National University 略称:VNU)の傘下である工科大学(Hanoi University of Engineering and Technology 略称:UET)のご紹介でした。
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それでは次回の更新をお楽しみに。Hẹn gặp lại nhé!(また今度)
日本語・ITコースでも国内ハッカソンで3位入賞など、なかなか優秀な学生が多いようです。
授業で日本語と悪戦苦闘している姿からはちょっと想像しにくいのですが(笑)。ああ、こんなに優秀な学生さんをお預かりしているのだから私たちも頑張らねばと、改めて身が引き締まりますね。