「もしSun*を辞めたら、もう日本語教師はやりません」
そう語ってくれたのは、ベトナム国家大学ハノイ校(通称VNU)で日本語教師をしているThao(タオ)先生です。
Xin chào các bạn(こんにちはみなさん)!Sun*教育事業部の永田です。
今回もご覧いただき、ありがとうございます!
日本語×IT教育で世界中の優秀なIT人材を育成しているSun*教育事業の魅力を余すことなく伝えることをモットーにしているこのコンテンツ。
実際に大学の教育現場で教えている先生の想いをお届けします。
今回は日本語教師であるタオ先生。
授業はもちろん、大学との連携や学生のフォロー、教師評価など何でもマルチにこなす、Sun*で知らない人はだれもいないというほど有名な先生です。
「ベトナム人の日本語教師ってどんな人がやっているんだろう?」
「日本語センターの教育と比べて、大学での日本語教育って何が違うんだろう」
そんな方にぜひ読んでいただきたい内容です。
(今回インタビューに答えてくださった方)
Nguyen Thi Thao(グエン ティ タオ)先生
ベトナムにある建築関係の日系企業で一般職を経験したのち、完全異業種である日本語センターに日本語教師として転職
その後Sun*に入社し、現在4年目となる
ベトナム国家大学ハノイ校で活躍中
常に学生目線で全力な姿勢から、学生はもちろん、同僚教師からの信頼も厚い
プライベートではローラースケートに夢中なかわいい5歳の娘さんがいるママな一面も
タオ先生と日本語
「高校生のときに、日本へ行った先輩を見て、私も行きたいと思い、日本と日本語に興味を持ちました。
大学生のときは、日本語専攻ではなかったですが、経済と日本語は勉強しました。
留学はしなくて、代わりに大学を卒業してから日本の会社に入って、その会社の研修として半年位日本に行きました。
その会社では、建築に関する仕事を4年間していましたが、日本語は毎日使っていました。」
ー 大学の専門である経済と建築も全然関係がないような気が・・・。ちょっとびっくりです。
「大学のときは貿易のことも勉強したんですが、あまり好きじゃなくて。
建築の仕事も毎日パソコンに向かっている仕事なので、あまり好きじゃなかったんです。
でも二つの共通点は日本語を使うチャンスがあったということです。日本語が本当に好きで。
それに、建築会社では新入社員の研修をしたときに、専門用語などの説明をしていたので、教えることをやってみようと思って、4年働いた会社を辞めました。」
ー 建築から教育へ 全く違う業界に入る恐怖心は。
「ありましたよ。
経験がない新しい仕事だし、給料も半分になったし。
日本語センターの給料は本当に低くて。笑
その日本語センターでは留学希望者に教えていました。
企業でもビジネスマン向けに教えることもありました。」
ー 給料が半分? それは大変ですね。
「でも教える仕事は楽しかったです。まずは人に接する機会があります。前の仕事はなかったので。
それに学生の成長も見れたので楽しかったです。」
タオ先生とSun*
ー 日本語教師として新たなキャリアをスタートしたタオ先生。その後、どのようにSun*入社にいたったんですか。
「Sun*はネットで募集要項をたまたま見て、大学で教えるってところがいいなぁと思って応募しました。
VNUの学生は本当に頭がいい大学なので、優秀な学生たちに教えたいと思いました。」
以前インタビューをしたハノイ工科大学のヒエウ先生と同様、トップ大学で教えるということは先生のステータスにもなるということですね。
ちなみにVNUはハノイ工科大学と国内の大学ランキングで第1位の座を競い合っており、ベトナムの東大とも言われるような大学です。
ー 日本語センターと比べて、Sun*に何か違いを感じますか。
「大学なので、計画的にも長い目で考えないといけないことが多いです。
日本語センターは3ヶ月とか半年でクラスは終わりますが、大学は1年から4年まであるので、この4年間で何をするか考えないといけないです。
でも、ハノイ工科大学の先生がこっち(VNU)にきて、いっしょに勉強する研修ができるのはありがたいです。
日本語センターでは週に24コマとか30コマまであったので、研修の時間はなかったです。」
ー 週に30コマ!? それだと毎日6時間近く授業をするので、準備も大変ですね。
「本当ですよ(笑)。
でもSun*では平均16~18コマ(毎日3時間程度の授業)だから、授業の準備や研修もしっかりできます。
先生として教えやすい環境だと思います。」
(授業数は大学によって、多少異なります。)
*弊社では大学の夏休み期間などはもちろん、定期的にハノイ工科大学やダナン、ホーチミンの大学と合同で、教え方の勉強会や意見交換会などを実施し、先生たちが常に学びあえる環境を作っています。
ー Sun*で働いていて大変なことは?
「山ほどありますよ(笑)。
VNUは大学との調整がしづらいんです。大学のルールや制限が多くて、私たちが変えられないことがたくさんあります。
その環境で仕事を続けなければならないので、変えられない悔しい気持ちがあります。」
ただ教えるだけではなく、常に【自分ゴト化】して考えるタオ先生の姿勢
しかし、実際に制限が多い環境の中で、気持ちのバランスも心配です。
「気持ちのコントロールも先生のスキルだと思います。嫌なことの中でも嬉しいことを見つける。
学生が少なくなっても、元気に参加してくれる学生もいる。
その学生のためにがんばらないと、と思っています。」
ハノイ工科大学と異なり、VNUは必修の授業ではないため、残念ながら履修登録後に単位取得を諦めてしまう学生がいることも事実です。
だからこそ、ただ単位修得のための授業ではなく、日本就職をリアルに意識させる努力も現場の先生たちには求められる厳しい環境です。
ー その環境を辞めたくなることはありませんか。
「もしSun*を辞めたら、もう日本語教師はやりません。
日本語教師だったらSun*が一番いいです。給料の面でも仕事の環境でも。
大変なことも多いですが、やりがいをもって働いています。Sun*だから日本語教師を続けています。」
ー これからVNUでやっていきたいことは?
「成績の面でも、チャンスの面でも、まだまだ日本に行けない学生もたくさんいます。
その学生たちのために何かやってあげたいと思っています。
私は今日本語の面を主にフォローしていますが、学生たちの進路にももっと関わりたいです。
たとえば、日本に行けなくても、(がんばって勉強した日本語を活かせるように)ベトナムの日本の企業を紹介するなど、先生たちも4年間教えていた学生たちに、最後まで尽くしたいという想いがあります。」
*現在Sun*では、ベトナム国内の日系企業への就職支援はしておりません。
それにVNUのコースは入学してくる高校生にあまり知ってもらえていない現状もあるので、もっと学生にこのコースの魅力を伝えていきたいと思っています。」
終わりに
いかがでしたでしょうか。
今回はベトナム国家大学ハノイ校のタオ先生のインタビューでした。
現場の最前線にいる先生の情熱に触れ、あらゆる仕事を自分ゴト化して捉えてくれていることにまず嬉しく思いました。
同時にそんな先生たちにも満足してもらえる環境作りをしなければ、と感じたインタビュアーでした。
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それでは次回の更新をお楽しみに。Hẹn gặp lại nhé!(また今度)