Xin chào các bạn(こんにちはみなさん)!Sun*教育事業部の永田です。
今回もご覧いただき、ありがとうございます!
突然ですが、みなさんはインターアクション(インタラクション: interaction)という言葉をご存知でしょうか。
これは、簡単に言うと『会話のキャッチボール』を意味しています。
弊社の学生の場合は、日本就職で渡日を控えているので、会社や生活場面など、日本生活で起こりうる会話のキャッチボール(=インターアクション)を想定しています。
特に日本においては、TPOだけではなく、会話の対象者との関係にも応じた適切なインターアクションが求められます。
目上の人とのコミュニケーションが典型的な例です。
では、どうすれば外国人が、日本生活で必要となるインターアクションができるようになるでしょうか。
弊社では、日本企業から内定を獲得した学生を対象に、通常の授業に加えた内定者授業を行っております。
今回は、この部分に焦点をあてた内定者授業の一コマをお届けします。
この記事はこんな方におすすめです。
- 「内定者授業は、通常の授業と比べて、何が違うか気になる。」
- 「日本語は上手なのに、会話がどこか不自然な海外メンバーへのアドバイスについて悩んでいる(いた)。」
- 「日本人や文化に馴染んでいる人とそうでない人の違いについて知りたい。」
ぜひ最後までお読みください。
インターアクションとは?
インターアクションには、以下の3つの能力が必要とされています。
- 言語能力(単語や文法、正しい発音など)
- 社会言語能力(だれと、どんな場面で使うかなどTPOに応じて使い分ける能力)
- 社会文化能力(②の内容に加えて、態度や振る舞いなどの意味も理解し、実践する能力)
ちょっとわかりにくいかもしれないので、会社での会話例を交えて説明します。
部下は忘年会にあまり乗り気ではありません。
「行きません。時間の無駄ですから。」
仮に部下がそんなことを言ったら、もう人間関係は崩壊するでしょう。(笑)
ちょっと極端な例ですが、この返答は文法的には一切間違っていません。
つまり、①の言語能力だけ身につけても、日本の場面で好まれるインターアクションができないということです。
では、下記の場合はどうでしょうか。
「ぜひ参加したいんですが、今週はどうしても実家に帰らないといけなくて。母が体調を崩しているんです。」
これなら、人間関係などに極力影響を与えずに「断る」という目的を達成できています。
つまり、TPOに応じた②の社会言語能力が実生活では必須ということです。
もう少し細かく説明すると、
- 「ぜひ参加したいんですが」→忘年会への参加意思がある
- 「どうしても実家に帰らないといけなくて。」→理由を説明することで、行くことができないという事実を伝える
- 「母が体調を崩しているんです」→断る理由を裏付け、かつその選択が重要であることを示す
このように、日本では、目上の人に直接NOと言わないような断り方が好まれるという文化があることを理解していないと上記のような言い回しはできません。
さらにいえば、申し訳無さそうな表情で言えば、より効果的となります。
ニヤニヤしながら言ったら台無しでよね(笑)。
また、もちろん友達にはこのような言い回しは使いません。
つまり、②の社会言語能力の意味を理解して実践する、という③の社会文化能力が必要ということです。
ではどうすれば、①②③を使いこなせるインターアクションが身につくか。
それはズバリ経験しかありません。
シンプルで、当たり前のように感じてしまいますが、どれだけ単語張を眺めたり、文法書を読んでも適切なインターアクションはできるようになりません。
そこで、2022年の9月以降に日本に行く内定者向けの授業の一環として、インターアクションを取り上げています。
インターアクションの授業とは?
場面ごとに、どんなインターアクションが必要か、そして適切かを考えます。
全10回に渡って毎回様々な場面を想定して練習を行うのですが、今回は【友達とおしゃべりをする】という場面でした。
日本で生活する内定者にとって、仕事以外でのインターアクションも必須ですね。
授業ではその場面で必要なインターアクションの要素とその日本語表現をみんなで共有します。
友達とおしゃべりをするインターアクションの要素を細かくわけて考えます。
- 話しかける
(自分が先に待ち合わせ場所に到着 or あとに到着) - 適切なあいづちをする
(興味や感情、会話の進行をサポートする機能に注目) - 話し続ける
(質問やリアクション、話題を変えるなど) - 会話を終了する
全員で共有した後、それらの要素を踏まえて、簡単にロールプレイングをしてみます。
言うは易し、行うは難しとはまさにこのこと。
いざやってみても、なかなかうまく行きません。上を向いて話してしまったり、発話が重なったりしてしまいます。
母語では何気なくやっていることですが、外国語ではやはり難しいものです。
ロールプレイングをした後は、教師のファシリテーションのもとにみんなでフィードバックをします。
その練習の中で自然な、もしくは適切なインターアクションができていたかを振り返ります。
ただし、これだけではまだまだ経験が足りません。
そこで、今度はグループに分かれ、もう一度やってみます。
ちなみに今回のインターアクションは
【待ち合わせ場所であるレストランの前で相手に話しかける】
という細かい場面になりました。
なので、実際に話しかける場面を想定し、立って話しかけるところからスタートです。
そして、その一連の様子をスマホで撮影し、会話した本人も振り返りができるようにします。
ちなみに取り上げる場面によっては、あえて外でまわりの人もいる中で練習することもあるそうです。
たしかに、大きい声で聞こえるように話すって意識しないと難しいものですよね。
その後は再び教室に集まり、撮影したインターアクションのビデオをみんなで見て、会話の展開、適切さ、行動などを分析し、フィードバックしていきます。
- 「あいづちが相手の質問内容に対して適切ではない」
- 「話題が突然変わってしまった」
- 「下を見て話している」
自分のビデオに多少恥ずかしさを感じながらも、客観的に自分のインターアクションを見ることで、上記のような気づきがたくさんあったようです。
この練習では、自分の癖などが自覚できるというのもメリットの一つですね。
また、授業で撮影した映像はGoogle Driveに保存し、公開しています。
いつでも学生がオンラインで振り返りができるのはもちろんのこと、教師自身もその映像を見て学生のレベルや成長度合いを測る指標にすることができます。
ちなみにテストもあり、初めて会う日本人に対し、練習したインターアクションができるか確認するそうです。
おもしろそうですね。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
語学の勉強を科学する時代の今、ただ会話の練習をひたすらするという練習は実践的ではありません。
日本生活を想定して、適切なインターアクションができるように練習する授業は日本就職を控えた内定者には必須です。
【日本で活躍できる人材の育成】を目標に掲げているSun*ならではの取り組みです。
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それでは次回の更新をお楽しみに。Hẹn gặp lại nhé!(また今度)