Xin chào các bạn(こんにちはみなさん)!今回もご覧いただき、ありがとうございます!
私たちSun*がベトナム国内で日本語教育・IT教育を提供している大学は全部で4大学あります。
今回はその一つ、ダナン工科大学(以下DUT)の紹介の第二弾です。
DUTでは日本語教育を通して、どのような人材を輩出しようとしているのでしょうか?
外国人採用に興味がある人事の皆様、日本語教育関係者の皆様に読んでいただき、役立つ情報をぜひ掴んでください。
はじめに
このシリーズでは、DUTの日本語教育情報を実際に教壇に立つ教師の目線からお届けします。
本記事では主に、
- 教師が何を考えてどんなことをしているのか
- どのように授業が行われているのか
- どのような学習者が在籍しているのか
ということを、可能な限りリアルな形でお伝えしていきます!
第一弾の記事は以下よりご覧ください。
第二弾となる今回は、DUTの日本語教育で採用している「教科書」に焦点を当てます。
外国人が日本語を学ぶ際に使用する教科書はさまざまな種類がありますが、DUTでは【NEJ~テーマで学ぶ基礎日本語~(以下NEJ)】を使用しています。
なぜNEJなのか?
一般的な日本語教育では、
- 言葉を教える
- 今日勉強する文法を学習者が気が付くように導入する
- 文法の意味や接続などを確認し、その文型が考えずに使えるようになるまで様々な形で反復練習を行う
- 会話例などを使いながら話す練習を行ったり、教室活動を行ったりして、学習した文型が実際の会話の中で使えるようにする
という流れです。
この方法により、少しずつ使える言葉や文法が増えていくという考えです。
しかし、「勉強しても日本語が使えるようにならない」という声もよく耳にします。
特に、海外での日本語教育機関の場合は、そもそも日本人と接する機会も少なく、日本語を使う必要性はないので、この「日本語使えない問題」は1つの課題となっています。
そこで注目したのが、【NEJ】です。
そもそも、「日本語使えない問題」の「使えない」は、何が原因で起こるのでしょうか。私たちは、この「使えない」の原因を「明確な目標を定めた意味のある反復練習が足りていない」ということにあると考えています。
【NEJ】の場合、「明確な目標」というのは「日本語を使って自分を表現すること」となります。そして、「意味のある反復練習」というのは、「教科書に出てくる登場人物の語りを繰り返し練習すること」となります。
この教科書に出てくる登場人物の語りを何度も繰り返し練習することによって、その登場人物が使用している言葉遣いを盗み、蓄え、最終的には自己表現ができるようになっていくというものです。
私たちが教えている学生たちが日本で活躍するという夢を勝ち取るためには、まず面接を通過する必要があります。
そこでは、面接官に自分自身について日本語でアピールする必要があります。そして、日本で働く場合も、職場の人たちやクライアントと信頼関係を築いていく必要があります。
つまり、純粋に多くの日本語の言葉や文法知識を持っていること以上に、それをいかに使用し、自己表現をし人間関係を構築できるかが活躍の鍵となっているのです。
どのような授業をしているのか
では、NEJを使った日本語の授業とはどのようなものなのでしょうか。
ここでは、授業の一部を写真を交えながら紹介していきたいと思います。
カミシバイ
教科書の登場人物の話をカミシバイ形式で教師が語っていきます。学習者は、教師の話を聞きながら、登場人物の体験を疑似体験していきます。その中で、学習者は脳内で、自分自身の体験と比較しながら心の中で言葉を育んでいきます。
朗唱練習(声に出して読む練習)
教師の声の後について、登場人物の話を繰り返し練習します。時には、教科書の音声を使うこともあります。
ここでは、不自然につっかえることなく登場人物の話を読むことができるようになることを目指します。
重要な音声指導の箇所でもあります。
Q&A練習
朗唱練習が終わったら、登場人物の話についてのQ&Aの練習をします。
自己表現には、1人でつらつらと話すだけではなく、他者とのやりとりの中で、自己表現を行っていく事もあります。そのためには、質問する必要もあります。
質問-答え練習
いよいよ、自己表現の第一歩である質問→答え練習です。
登場人物のQ&Aから派生させて、学習者は自分自身のことを短いやり取りの中で話していきます。
1年生の日本語学習を始めたばかりの学習者でも、自分自身のことを日本語で表現できるようになっていきます。
このように、NEJでは登場人物の言葉から自分の言葉へとたどっていきます。
この過程を通して、学習者は登場人物と自分を比較させながら、対話しながら学習を進めていきます。
現在、NEJを使い始めて感じることは、
- これまでより、コミュニケーションしようとする学生が増えた
- 個人差はあるが、日本語の発音に問題を抱える学生が減ってきた
- 日本語で話すことに抵抗がなくなってきている
の3点です。
ですが、課題もあります。
学生にとっては、テキストを勉強したら終わりではなく、「日本語を使えるようになる」がゴールです。
よって、従来の暗記型の勉強方法でこれまで外国語を学習してきた学習者にとっては達成感を感じにくい場合があり、学習者によってはこのやり方に合わないのです。
上記の課題も含めて、別の記事で学生側から見たNEJについてお伝えしますね。
まとめ
私たちのミッションは、『本気で課題に挑む人たちと、事業を通して社会にポジティブなアップデートを仕掛けていくこと』です。
日本語教育の文脈で言えば、『本気で課題に挑む人』というのは、学習者と日本語教師である私たちを指します。事業というのは、この場合、HEDSPIプロジェクトを指し、社会にポジティブなアップデートというのは、学習者達にとって自分達が日本で働くベトナム人の道しるべとなること、教師にとっては、新しい日本語教育の形を1つの成功例としてベトナムの日本語教育界に提示していくことにあると考えています。このような学習者のニーズ、事業のゴールに向かって、チャレンジ、挑戦の毎日を過ごしています!!
終わりに
いかがでしたでしょうか。
今回はDUTにおける日本語教育、それを通してどのような人材の輩出を目指しているのかをお伝えしました。
この記事を読み、もっとDUTの日本語教育について知りたい!と思われた方や、どのような学習者がいるのか知りたい!と思われた方など、何か興味を持たれた方がいらっしゃれば、ぜひご連絡いただけき、情報交換や意見交換をさせていただければと思います。
ありがとうございました。
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それでは次回の更新をお楽しみに。Hẹn gặp lại nhé!(また今度)